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ナヅナ家のはっちゃけ日常。    時々SSも落っこちてたり。


by meniydaichuki
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追いかけっこ。

ムルムルとオセの出会い。











『キャハハッ!みんな死んじゃえー★』


ボクはいつも通り死体の軍勢を率いて闘ってた。
攻撃した相手に怨みがあったわけじゃない。
目に付いただけ。近くに居ただけ。


『ねぇ聞いた?ムルムル…また一つ、軍勢を壊滅させたらしいわよ…?』

『え…本当?怖いわね…相手に怨みがあるわけでも無いんでしょ?』

『あんな酷いことよく出来るよな。』

『あんなの悪魔じゃねぇ。悪魔以下だ。』


こそこそ聞こえてくるボクの悪口。
知ってるよ。ボクは悪魔なんかじゃない。大天使だったんだもの。
お前らなんかと一緒にするな。ボクはエラいんだ。


『キミたちィー…殺されたい?』

『ヒィィッ…』


ニコリと微笑めばすぐ逃げてく。
逃げ足だけは速いんだね。ホント尊敬ー♪

くだらない。何もかもがくだらない。
ボクを理解してくれるのは死体人形だけ。
死体は良い。何も文句言わないから。
何も言わずボクについてきてくれる。


そんな時だった。アイツに出会ったのは。


『…オセ?何、ソイツ強いの?』

『かなり…ツヨイです。ダイソウサイテ聞きマシタ。』


情報収集担当の死体人形からオセの事を知った。
ボクは強いやつを負かすのが好きだ。
自分という存在をそこに刻み込めるから。


『ふーん♪じゃあ…壊しに行こっか★』

『ハイ。』


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『どォもー♪壊しに来たよ、オセ★』

『あ。ムルムルじゃん。…え!?なにソレ!俺壊れるのォー!?』

『壊れるんじゃないヨ★ボクが壊すのォ♪』

『あ。そうなの?…て、なんでェ!?』

『問答無用ねェー★オネガイ♪死んでェー?』


ボクは自分で言えるほど強い。強いよ。
そして先に攻撃を仕掛けたのはボクだ。
なのに…なんでコイツはボクを止めてる?


『…なにさ。ボク捕まっちゃったの?』

『うん。捕まえたー』

『そう、じゃあ殺しなヨ。』

『なんで殺さなきゃいけないの。』


オセは本当に驚いたようだった。
驚きたいのはコッチだよ、オセ。
なんでアンタはボクを殺さない。
自分を殺しに来た悪魔だヨ?

それがボクたちの出会い。
ボクはその後軽くお説教くらって帰された。
『もうすんなよー♪』なんて、軽い言葉と共に。


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『なんだアイツ!なんだアイツ!』


気に入らない。
完全にボクを子ども扱いしてた。
こんなハズじゃなかったのに…


『ムルムルサマ、少しオチツキくだサイ。』

『…ウルサイよ。』


一瞬で辺りは真っ赤に染まった。
カタコト、少しおかしい言葉…このコたちは生きていない。
ボクが作った…死体人形。


『ムルムルー!居るー?』


!!!
能天気な声…オセだ!


『なんだ、居るんじゃん。ゲッ!なにその気色悪い物体!』

『ボクの…人形だヨ。』


ボクの人形は原型を留めていなかった。
ボクが…壊しちゃった。


『まぁ…良いや。ん?コレ良いのか?』
『一応死体から作ったとはいえ意思はあるよなァ?』
『良いのか!良いのか俺ェー!』


ワケのわからない自問自答をしばらくしてから、
オセはボクに言った。


『ま、いっか。ムルムルー!外行かねぇ?』

『ハッ!外ォ?そんなの白い目で見られるだけだヨ★』

『うるさーい♪行くんだ!』


聞いた意味無いんじゃないかと思いながら、
ボクはズルズルと外へ連れて行かれた。
何処に行くのかなんて知るワケない。


『ドコ行くのさァー』

『ムルムルの好きなトコー♪』


なんだソレ。ボクの事何にも知らないクセに。
どうせ墓場でしょ。
噂だけで知ってるならボクは『死体と仲良しの変人』だもんな。
死体集めでも手伝ってくれる気ィ?


『ここって…』


ボクの予想はハズれてた。
オセが連れて来たのは天界への入り口。
ボクが…墜とされた場所。


『こっから帰れるよー。喜べ!元の天使に戻れるゾ。』

『はァー?帰ったって天使に戻れるワケないじゃん。』

『俺が主サマに頼んどいた♪』

『…』


バカだ。間違いなくこいつバカだ。
なんでボクにそんなコト言うんだ。
ボクは仲間をも手にかける最低なヤツなんだぞ。


『行かないの?』


嬉しそうに、オセは尋ねた。


『…ボク、世話になった方は殺してあげる主義なんでェ♪
 オセ、あんたを殺してから行く★』

『そっかー!…って、えええええ!?』


これがボクの精一杯。
お前に興味が湧いたなんて死んでも言えない。
けど、ボクはお前について行く。
能天気で、馬鹿で、お人好しで。
そんなので地獄を生きていけると思うな。
ボクが面倒見てあげる。
ごめん。ボク、素直じゃないんだァ★

―だからボクは…絶対に叶わないと思った事を望んだんだ。


『て、事でェ♪死んでよー★』

『ゴメン。俺まだ生きたいし;;;』

『これからゴハンには気をつけた方が良いヨー♪
 何か入ってるかもォ★』

『え。何入れる気なのォ!?砂糖!?砂糖入れんのか!?』

『何ソレ。何の嫌がらせなの。餓鬼じゃねぇっつの。
 何、アンタのイメージではそんなちゃちいもん入れる子なの、ボク。』


【あんたを殺してから行く】
なんて都合の良い口実。
ボクは天使に戻る気なんてさらさら無いさ★
あんなキレイゴトだらけの世界、堅苦しいったらありゃしない。
新しい遊びも見つけたし…☆

ボクとキミの追いかけっこはどちらかが死ぬまで♪
この仲良しごっこも追いかけっこが終わるまで♪

きっと終わることの無い、追いかけっこ。
だって、殺す方にやる気が無いんじゃね♪
死ぬまで付き纏ってやるヨ★オセ。




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SSに挑戦。
とりあえずムルムルとオセの出会いというか関係?
それからどんどん仲良く…なったらなーと。
これだと結構遊ばれてるのはムルムルだったり^^;



(『だからこれは塩だって言ったじゃん★』

 『砂糖と塩は双子か!?何でこんな似てんの!』

 『舐めりゃ解るっしょ、アンタやっぱ馬鹿だ★』

 『馬鹿馬鹿ゆーのが馬鹿なんだぜ♪ばぁか♪』

 『アンタ…マジうぜーよ。死ねよ。』

 『怖い!ムルムル怖いってば!銃しまってしまって!』

                  こんな関係??笑)
by meniydaichuki | 2007-05-19 15:34 | むかしのはなし