ナヅナ家のはっちゃけ日常。    時々SSも落っこちてたり。


by meniydaichuki
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疑惑の金色

神奈の髪について
我が家のおかしな3人組が調査します!


















『いー加減あの中途半端な髪どうにかならないのかしら!』

リビングで皐月があまりにも大きな声を出すので、
柚子は飲んでいたコーヒーを吹き出してしまった。

『皐月…いきなり大きい声出すなよ。びっくりするだろーが。』

柚子がズボンにかかってしまったコーヒーを拭きながら言い、
皐月は待ってましたとばかりに柚子へずかずかと近寄った。

『だって柚子聞いて!
 私は常々神奈のあの中途半端な髪色にはいらいらしてたのよ!
 直せって言っても【めんどくさい】で片付けられるし!』
『あー…その事か。
 ほっといてやれよ。誰かに害があるわけじゃ無ェんだし。』

柚子はそう言って読みかけの新聞に目を戻した。
しかし皐月はまだ納得がいってないのか、
頬をふくらましながら柚子を見つめている。
その視線をどうしても無視できない柚子は溜息をついて皐月を見る。

『…なんだよ。』
『やっぱり納得いかないわ。
 良く考えてみて。神奈が金髪に染めていたのはもう3年も前。
 いい加減金髪は残ってないと思わない?』
『!』

柚子は唖然とした。
確かにずっと気にしないでいたが、
皐月に言われてみればそうなのだ。

『…確かに…3年も残ってるとは思えねェな。
 アイツだって切ってるわけだし。』
『そうよ!しかも見てこの写真!!
 これは去年のお正月の写真よ!金髪の長さがいまと同じなの!』
『マジか。それはますます疑問だな。』
『でしょ!調べてみる価値、あるでしょう?』

皐月は不敵な笑みを浮かべ、さっそく作戦を考えているようだ。
柚子は飲みかけのコーヒーを全て飲み干し席を立った。

『よし…いっちょやってみるか。』
『おー!』

こうして【神奈の頭髪調査】は始まった。



『まずは基本の尾行からだな。
 一日を辿ってみれば何かわかるかもしんねェ。』
『なんだなんだ!?なにがだぁ??』
『霙…おめェま『あら霙。』
『…。』

柚子の言葉に被せて皐月が霙に微笑む。
柚子は若干嫌そうな顔を見せたがまたすぐ元に戻し、
咳払いをして先ほど言おうとしたセリフを言った。

『霙…おめェまたなんの用だよ。』
『いや、なんか面白ぇことやってんなぁと思って。』
『面白いことじゃないわ。
 我が家のミステリーを解明する大事なミッションよ!』
『…そうだ。だからおめェみたいな馬鹿はいらねェんだよ。』
『…。』

しばらくの沈黙の後、霙は満面の笑みで『面白そうだ!』と言い、
皐月が素晴らしい笑顔で親指を立てていたので、
暴走するのは火を見るよりも明らかだと柚子は悟った。


『尾行ぉ~?んなのつまんねぇじゃねぇか!
 オレだったらそんなツマンネェことしねぇな。』
『つまんねェだと?よく言うな、馬鹿が。』
『柚子…そうやってつっかからないの。
 せっかくの協力者じゃない。仲良くしましょう。』
『チッ…』

霙は勝ち誇ったようにちらりと柚子を見る。
柚子は殴りたいと騒ぐ右手を必死で抑え、深呼吸。

『スゥー…はあぁぁあ。』
『…どうしたの?柚子。』
『いや、なんでもねェ。』
『なら良いけど。』

そうこうして空気の悪い中、
【神奈の頭髪調査】は実行に移された。



『おっ!神奈が起きた模様です、どうぞー。』
『了解。こちら直ちに霙を向かわせます。』

トランシーバーで連絡を取るほどの距離ではないが、
霙の「尾行ってのはこうやるんだ!」という
あまりにも偏った知識に丸め込まれた柚子と皐月の成れの果てである。

『かーみなっ♪』
『うっわ!!なんだよ霙!
 …それとなんだその爽やかだが張り付いたような笑顔は。』
『え!?張り付いてるって何が!?セロハンテープ!?』
『いや、誰もそんな事言ってねぇ。』
『まぁ良いや。』
『良いのか。』
『ちょっと聞きたい事があってよぉ。』

めずらしく自分に話しかけ、
その上爽やか過ぎる笑顔の霙を思いっきり不審視している神奈。
そんな神奈に気づいているのかいないのか、
霙はにぱっと輝くような笑顔ですぱっと言ってのけた。

『お前のその金髪って…実はわざわざ染めてる?』
『…(ピキッ』



『馬鹿ねぇ霙…。やっぱり地道に尾行の方が良いわね。』
『ああ。それはオレが最初っから言ってるだろが。』
『ええ…。次からは霙のバカの言う事なんか聞かないわ。』
『…そうした方が良い。』

結局神奈によってボコボコにされた霙を病院へ送り届け、
柚子と皐月は溜息をついた。



『ま、まあ…1週間ほど尾行してみましょ。
 神奈、そろそろ髪切りに行くころだから。』
『そうだな。』

神奈は二人の企てなどつゆ知らず、リビングで広告を見ている。
しかし神奈が熱心に見ていたものは…

『ちょ、ちょっと柚子!』
『なんだ!何か動きあったか!?』
『ええ!神奈の見ているチラシ見て!』
『あ、あれはメ○゛ィコの広告チラシ!』
『しかも見ているコーナーが髪染めのところなの!』
『マジか!これはますます怪しいな。
 そろそろ動きがあるかもしんねェ…。』

ニタリと顔を見合わせる柚子と皐月。
そして神奈は何を思ったのかすっくと立ち上がり、
カード類が集められている引き出しをごそごそと探り始めた。

『あそこはカードの引き出し!?』
『ヤロー…なにする気だァ?』

気分はすっかり刑事な二人。
しばらく漁っていた神奈が顔を緩ませる。
そしてその手に持っていたものは…

『『メ○゛ィコカード!』』
『間違いねェ。アイツ今日行く気だぜ。』
『知らなかったわ。
 神奈が髪染めくらいのポイントを律儀にカードに付けていたなんて。』
『…500円券まであとちょっとだもんなぁ…。
 お前ェはなんて家庭思いなんだ…!』

ちょっと感動的なシーンを見てしまった二人は
おいおいと泣き始める。

『…アイツ、良いヤツだよな。』
『ええ。あんなに私達に酷い目に合わされても
 私達の事を考えてくれているのね。』
『しかも見ろよこのチラシ…今日5倍ポイントデーだぜ。』
『ああ神奈!この日を貴方は待っていたのね!
 5倍ポイントで一気に500円券ゲットのために!』
『ああ…アイツすげェよ、マジ尊敬するよ。
 って、こんな感傷に浸ってる暇はねェっ!!
 神奈のヤローどこ行きやがった!?』
『は!そういえば居ないわ!』
『メ○゛ィコだ!メ○゛ィコへ向かうぞ!』
『ええ!』

猛ダッシュでメ○゛ィコへ辿りついたが、
神奈は買い物袋を提げ、嬉しそうに出てきているところだった。

『中身、見えるか?』
『駄目だわ。お菓子とかパンとかがいっぱいで…
 肝心の髪染めは見えない。』
『くそっ!ここは強行突破しかねェ!覚悟を決めろ皐月!!』
『わかったわ!』

ダッとすごい勢いで神奈の目の前に立ちはだかる柚子。
神奈はかなり驚いたようで買い物袋が手から滑り落ちた。

『神奈…大丈夫だ、心配するな。
 お前ェのファッションなんだよな?こだわりなんだよな?
 俺は何も言わねェよ。』
『は?何のことだよ。』
『しらばっくれんじゃねェ!もうホシは上がってんだよ!
 なァ皐月?って…ええ!?居ないィィ!?』
『何一人芝居してんだ。ホシってなんだよ。』
『だから…その髪…。』
『髪がなんだ?』

思いっきり未顕に皺を寄せて神奈が睨む。
柚子は一度大きく深呼吸をした。
「病院行くなら霙と違う所の方がいいな。」
というどうでもいい事を考えながら。

『だーかーらー!!
 金髪のとこ染めるための髪染め買いに来たんじゃねェのか?』
『そうかそうか。お前も霙と同じか。
 おんなじ病院へつれてってもらいてぇのか。』
『んだよ!ホントの事だろ!あと霙と一緒は断固として嫌だ!!!
 お前ェが買った物の中に証拠があるはずだぜ?見せろ!』

そう言って柚子は買い物袋を取り上げる。

『オイ!こらやめろって!』
『だまれ!確認してやんだよッ!!』

柚子は神奈より背が高いので、神奈はどうやったって届かない。
神奈は観念したようで静かになった。

『最初っからそーしてればいーんだよ。』

勝ち誇ったように神奈を横目で見た後、
袋から1つずつ物を出していく柚子。
1つ2つ3つ4つ…
出していくうちにどんどんと柚子の顔色が変わってきた。
神奈は心底うんざりした様子で見守るだけ。

『…』
『…今出したのが最後だよな?
 なんかあったか?金髪に染めれる要素がなにかあったか?』
『なんッで、無ェんだよッ…!』
『だから俺は染めてないって言ってるだろ。
 俺の髪はなかなか伸びねぇんだ。
 で、もう他に言い残す事は無ぇんだな?』
『え。ちょっと…ごめんなさいって、ねえ?』
『ごめんなさいで済むかぼけぇぇぇええ!
 お前今までそういう目で俺を見てたのかぁぁ!!』
『ぎゃぁあぁああ!!!!』




『柚子…悪かったわ。
 私気づいちゃったの。貴方が走って行ってしまった後…。』
『…ふぁにひひつひひゃんひゃ?
 (なにに気づいたんだ?)』
『広告のチラシ…髪染めの所は私の方から見えてたわ。
 だから神奈はこれっぽっちも髪染めのところなんて見てなかったの。』

柚子はあまりのショックにより気を失った。
気が遠くなっていく中で最後に聞こえたのは
神奈の皐月を殴る音だった。
(ちょっと清々しかった。)























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結局神奈の髪の秘密はわかりません。
うちのこの設定見直しながら
【先っぽだけ金残ってる設定なんて無理やりすぎだよなぁ。】って思って書いた一品。
神奈クンの髪の真相はまた追々書けたらなぁって。
(要するにまだ考えれてない。/笑)
他にもうちのこで無理やりすぎる子の真相、
解き明かしていきたいと思ってます。
しんそうシリーズ♪追加です^^b
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by meniydaichuki | 2008-02-27 19:02 | うちのこのしんそう