ナヅナ家のはっちゃけ日常。    時々SSも落っこちてたり。


by meniydaichuki
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こんにちは、暗殺させてください。

すべた家にドルチェナとニアラがやってきた!
ということで、出会い編。
ちょこっとティンクとピンキーの関係みたいなのも明らかになります。










やつらが来たのは突然だった。


『おらおらおらー!!マヒナとか言うやつココにいんだろ!?
 さっさと出さないと皆殺しだぜ!?』
『ニアちゃん、そんな乱暴しちゃだめよ。マヒナさんだけでいいの。』

っておーい。乱暴しちゃだめとか言ってるそばからチェーンソーでドア切り裂いてるよこの女。
あきらかに敵っぽいやつらがやってきたから、とりあえず俺とピンキーで蹴ってみた。
いや…こんなヤツと一緒にしたかったわけじゃねえんだぞ、断じて!!

『痛ッてえ!!なにすんだこのどチビ!!』
『いた…』
『人様の家に堂々とチェーンソーと鎌持って入ってくんじゃねえよ!!
 あとおれはチビじゃねえ!!!』
『なーんだ、弱いジャン。おたくら何しに来たの?』

ピンキーはつまらないと言いたげに栗色頭のやつをげしげし踏みつけている。
栗色頭はぎゃーぎゃー反論しているが聞く耳持たないって感じだ。
もこもこ女がしばらく腰をさすってから起き上がった。
ちょ、涙目なんだが。え、敵だよな?

『そうですね…いきなりどうもすいませんでした。
 えっと、まずは自己紹介ですね。
 私はドルチェナと申します。こちらはニアラ。
 わたしたちは一応暗殺業をやっておりまして、
 ここにいらっしゃるというマヒナさんを暗殺しに来たんです。』
『わかったらさっさとマヒナを出しな!
 隠したってお前らに良いことないぞ!!』
『いやいやいや。「暗殺しに来たんです」って言われて出すわけねーだろーが!!』
『んー?どうしたのみんな。…お客さん?』
『!!!』

来たよ来たよ!いまいちばん来ちゃ駄目な子来たよ!!
お客さんじゃねーよこいつら敵だよ!見てわかれよ!

『どうもこんにちは。お邪魔してます。』
『おお。邪魔してんな!お前マヒナってヤツ知らねえ?』

お前らもかよ!!
暗殺しに来たんならターゲットくらい見てわかれよ!
いや、こっちにとっちゃむしろ好都合だが…

『魔雛…?だあれそれ?ぼく知らないー』
『そうですか…困りましたね。
 わたしたちはマヒナさんを殺さないと帰れません。
 ということで、隠れていないかしばらく監視させていただきます。』
『え゛ー!!監視ィ!?めんどくせえ!
 いいじゃんそんなの皆殺しで!!』
『だめよニアちゃん。わたしたちは罪無き人は殺さないの。
 【第73条 罪無き者を殺した者は極刑に処す】…忘れたの?』
『チッ…そんなのいちいち覚えてねえっつの!
 でも極刑…あいつら何するかわかんねえな。こえー!
 よかったなてめえら!監視で我慢してやるよ!』

ははっマヒナが天然で助かったな!魔雛ってなんだよマヒナ!
つっこみてえがここは我慢だ。がんばれおれ!

『はあ!?マヒナならそこに居んじゃ『だまれてめえぇぇぇええ!!』…んだよキノ!』
『え?何か言いましたか?』
『いえ何も!!』

とりあえずおれはこの馬鹿ピンキーの口を塞いで連行した。
馬鹿だこいつ。かつてこれほどこいつが馬鹿だと思ったことはない。

『おいこらクソピンク!
 おまえあそこでマヒナってバラす馬鹿があるか!
 あいつらまだ気づいてねえんだよ!
 つかあいつらあほみたいだからき気づかねえ可能性が高い!
 よってマヒナはマヒナじゃない!
 あいつらに聞かれたら「魔雛」って答えろ!わかったか!?』
『マヒナはマヒナだろ?なにそれ全然わかんない。
 うちがどうして嘘言わなきゃなんねえんだ?』
『いいから!いいから!
 言う通りにしてくれ頼むから!』
『…お、おお…がんばってみるよ。』

ピンキーはまだ頭にハテナマークが飛んでいたがおれはあえて見なかったフリをした。
事は重大だ!なんとしてもあいつらにバレてはいけない!!
おれたちは何事も無かったかのようにリビングへ戻った。

…おれは悪夢でも見ているのか。
リ ビ ン グ が 何 事 だ ! ! !

『どうも。どうかなさったんですか?』
『キノー!このお姉ちゃんたちおもしろいよ!!
 このおっきいのでね、ぎゅーんてやってびゅーんなの!』
『て め え ら ー ! ! ぎゅーんてやってびゅーんて何だ!!
 え!!なになに人はだめだけど物は良いってのか!?
 おれのバイト代何ヶ月分だよ!!修理代払えぇぇえ!!』
『…な、なんだよおめえ!その気迫怖えーよ。
 だってコイツがニアの技見たいって言うからさー』
『わたしも少し調子に乗ってしまいました。』
『黙って正座ァァァ!!言い訳はそれからだ!!』

それからおれは軽く5時間ほど説教して、こいつらを解放した。
そのころには足がしびれたどころではなかったらしく、
しばらく悶えていたが無視した。おれは悪くねえ。



『あー!説教したら腹減った!!
 マヒ…じゃねえ魔雛ー!飯当番今日お前だろ?』
『魔雛?だあれそれ。ぼくはマヒナだよ?』
『『マヒナ??』』
『違う違う違う違う!こいつは魔雛!
 悪魔の魔に雛人形の雛で魔雛ってんだ!変わってるだろ?』

もうおれ何言ってんのかわかんねえ。とりあえず必死だよ。
ピンキーはもう我関せずみたいな顔してテレビ見てるしよぉ…
なんでおれこんなことやってんだ?

『なんだそうか。てっきりマヒナの野郎が出てきたのかと思ったぜ。
 魔雛かあ。良い名前だなおまえ!』
『ふふふ。ありがとう。きみは名前なんていうの?』
『ニア?ニアの名前はニアラってんだ!
 ニアって呼んでもいいし、ニアラでもいいぞ!』
『ニアちゃんかあ~かわいい名前だね!ふふふ!』
『~!!///褒めたって何も出ねえぞ!!///』
『あらあらニアちゃんったら。うふふふ♪
 マヒナさんに惚れてしまったみたいですね。』

こいつらほんとに暗殺者なのか?
なに女子高生みたいな色恋に頬染めてんだよ。
って、うん?
…いまマヒナって言った?え?言った?

『ちょ、聞くの怖いけどおれがんばって聞くよ?おまえ今なんて?』
『? いや、ニアちゃんがマヒナさんに…』
バ レ て ん の か よ ! !
『当たり前だろ?ニアたちがなんのリサーチも無しに踏み込むわけ無いじゃん!』
『事前調査は暗殺業者の常識です。』
『はあ!?じゃあ何で殺さねぇんだよ!
 つかおまえらが知ってたんなら、
 さっきのおれの説明めっちゃあほ丸出しだったんじゃねーか!!』
『あああれ!あれは笑えたな!!
 こらえるの必死だったぞ!ぷぷぷ』
『ええ。滑稽でしたわ。くすくす』
『死ねー!!!てめえら今すぐ死ねー!!!』
『うっせえなあ。死ぬのはマヒナだっつってんじゃん。』
『ええ。久しぶりに楽しかったですわ。
 でも…残念ながらそろそろさよならですね。』

やつらの纏う空気が変わった。
これはマジだな。マジでやべえかも。
俺はピンキーを引っ張ってきて構えさせた。
コイツの強さは並じゃねえはずだ。
俺も少しなら武道の心得があるから、がんばればなんとか…

『って、てめえぇぇぇえ!!
 構えたまんま寝んな!状況見ろッ!!』
『ぐあー…MAXめんどくせえ。
 なんでうちがマヒナのために??
 あいつならなんとかな『ふふふ。このお嬢さんったらわたしたちが気に入ったのかしら?』
『『!!!?』』

俺達が見た光景は涙目になりながら必死にニアラの鎌に乗っかってるティンクだった。

『あはーなあにこのコ♪
 ニアたちの邪魔してるつもりなのかなあ?』
『なんの妨げにもなりませんがね。』
『無駄無駄ァー』

ニアラが笑って鎌を一振り。
ティンクは勢い良く床に叩きつけられた。

『ティンク!!』
『…~ッ!!!!』

俺はすぐにティンクに駆け寄った。
よかった。かすり傷程度だ。
ただティンクはかなりショックだったらしく、気を失っていた。
俺はその場に立ったままのピンキーにティンクの無事を知らせようと振り返った。

そしてそのまま、俺は一言も発することができなかった。
ピンキーの雰囲気が変わった。
ニアラやドルチェナの纏うそれよりも冷たい、殺気に溢れた空気だ。

…さねえ。
『? 何か言いましたか?』
『きゃは!聞こえないっつーの!!』
『…ゆるさねえっつったんだよてめーら!!』

その場に居た全員が固まった。
もちろん、俺も。
あいつの目は尋常じゃないくらい怒りを湛えていて、
家族の俺でさえ、恐怖を覚えた。
ニアラやドルチェナなんてなおさらだろう。
やつらの顔からすでに敵意は消えていた。
残っているのは、恐怖。

『うちだけならともかく、ティンクに手を出した罪は死んでも償えねーぞ!!
 殺してやる殺してやる殺してやる!!!
 跡形も無くこの世から消え去れ!!』
『ちょ!ピンキー!!やめろ!!!』

俺の制止も聞かず、ピンキーは駆け出した。
まっすぐニアラとドルチェナを目指して。
あの勢いじゃやべえ。あいつらマジで殺される。

『桃ちゃん!!』
『!!!』

寸でのところでピンキーの動きが止まった。
その足元を見ると…ティンク。
いつのまに移動したんだろう。
あの速さに追いつけるなんて…。

『桃ちゃんやめて!
 ドルちゃんとニアちゃんは良い子だよ!
 ティンクは大丈夫だからあ…
 殺すなんて言っちゃだめなの…だめなの…
 ふえっ…ひっく…ふわあーん!!』

ティンクは必死に両手を広げてアイツらを庇っていた。
アイツらのこと、ほんとに好きになっちまったみてーだな。
あんなひどいことされたのに…
しばらく固まっていたピンキーがゆっくり落ち着きを取り戻したみたいだ。

『ティンク…
 わかったよ。殺さない。
 だから泣くな。な?』
『ひっく…ほんと?』
『ホントホント。
 うちがティンクに嘘言ったことあるか?』
『無い…』
『じゃあ心配無ぇだろ?
 …ティンクまたアレ使ったんだな。あっちで休もう。』
『うん!』

そう言って奥の部屋へ2人は行ってしまった。
っておい!!こっちどうすんだよ!!

『…ふ。何はともあれ邪魔はいなくなりましたわね。
 早く任務を遂行してしまいましょう。』
『ああ!覚悟しな!!』

チッ…
どうすればいいんだ。

『         』
『!!!』

マヒナが突然呪文のようなものを唱えたかと思うと
アイツらが床に倒れた。
マヒナの手には2つの飴玉。

『マヒナおまえ…何したんだ?』
『んー?ドルちゃんとニアちゃんの殺意を飴にしただけだよ?』
『殺意を飴に!?そんなことできんのか!』
『うん。すっごくまずいんだけどね。キノ食べる?』
『…遠慮しとく。』

おれがそう言うとマヒナは笑って飴を2つ口に入れた。
辛そうに顔を歪めてゆっくり飲み込む。

殺意の夢を食べているあいつはいま、どんな夢を見ているんだろう。
きっと平凡に生きてきたおれには想像もできないくらい
重く、冷たい夢なんだとおれは思った。

食べ終わったマヒナが振り返ると、
あいつはおれの顔を見て笑った。

『ぼくは平気だよ?』
『…あ?ああ。』
『だからそんな泣きそうな顔しないでよ。
 ぼくは飴を食べなきゃ生きていけないんだから。
 これもお食事の1つだよ。』
『泣きそうになんかなってねえよ!』
『なってたよー』
『なってねえ!!』

そして2人顔を見合わせて笑った。
願うならこいつがずっと笑っていられますように。
辛い夢なんて食べないで済みますように。
おれはそっと空に浮かぶ満月に願った。



そのずっと後、庭に放り出しておいたあいつらが目を覚ました。

『あら?わたしたちどうしたのかしら。』
『わかんない!…んぁーッ!!頭痛ぇ!!!
 ニアたち今日1日なにしてたんだ?』
『わかりません。けど確かなことはひとつ。
 …この家に関係がありそうですわ。』


そして庭に張られたテントにおれたちが気づくのはまた次の日の話。














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ドルチェナたちは完全なる居候。
庭にテント張って生活してます。ドルチェナたちいわく【張り込み】。
でもごはんどきになるとふら~っとやってくる。そして家族と普通に絡む。笑
基本図々しいです。
キノはマヒナを殺す記憶が無くなったんならいっか~って思ってて、
ピンキーはティンクに言われたから大目に見てる。
でもドルチェナたちは、突然思い出したようにマヒナを殺したくなる。
でもなんで殺さなきゃいけないのかわからない。でも殺さなきゃって思っちゃう。
ニアラはマヒナに憧れてるといいなー ちょっと気になってるひと!!
なのになんで殺したくなるんだろうって困惑してるといいよ!^^

お粗末でした!
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by meniydaichuki | 2008-12-01 20:46 | すべた